可能な限り長くご自分の歯を保ちたいという気持ちは、患者様だけでなく、私たち歯科医療従事者も同じです。当院では、できるだけご自分の歯を長く維持していただくために、再治療リスクを軽減する、徹底した精密治療を行っています。
正確・精密な診査・診断 - 歯科用CT -
当院では、地域の皆様にもっと質の高い歯科治療をご提供したいと考え、最精鋭の歯科用CTを導入しています。CTは、総合病院にしか設置されていないというイメージがあるかもしれませんが、CTを用いた診査・診断によって、インプラント、歯周病治療、顎関節症、根管治療などをより正確に行うことができます。
CTの撮影によって従来の平面的な2Dの撮影では不可能だった「口腔内のあらゆる角度から行う事前・事後診断」が可能となりました。下のような最新のソフトを用いて、歯科医師がじっくりと診査・診断を行い、患者様に今後の治療について丁寧にご説明します。
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- どういった角度で歯が生えているか、どの位置に神経があるか、顎の骨の厚さや質はどうかなど、見えない箇所の様子もCT撮影で一目瞭然です。
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- 1本の歯についてさまざまな角度から診断することができます。歯の神経もはっきり写っています。小さな異常も見逃しません。
拡大視野下での精密治療 – マイクロスコープ -
マイクロスコープとは、日本語で顕微鏡のことです。マイクロスコープを使用することで、肉眼では見えない歯の根の内部や歯質と人工の歯の境目を高倍率で拡大して見ることができます。
拡大視野下で治療することによって、歯質を不要に削り過ぎたり、逆に細菌に感染した組織を取り残したりするリスクを軽減することができます。
アメリカでは、根管治療の専門医にマイクロスコープの導入が義務付けられているほど、その有効性、必要性が認められていますが、日本ではまだ50医院のうち1医院ほどしか普及していない最先端の医療機器です。
当院では、このマイクロスコープを使用し、精度の高い精密な歯科治療を行っています。
肉眼による視野
×10倍の視野
×24倍の視野
左の写真は肉眼による視野、真中が10倍、右が24倍です。肉眼では見えない領域がマイクロスコープを使用することで、詳細に見ることができます。
MI治療(ミニマルインターベンション)
MIとは、「ミニマルインターベンション(Minimal Intervention)」の略で、歯の治療において歯の神経や歯質への侵襲を最小限に抑えるという考え方です。
できるだけ神経や歯質を残すことで、歯の寿命を長くすることができます。
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- 術前
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- 術後
治療内容 | 左上34のコンポジットレジン修復、歯科用キシロカインカートリッジ1.8mlによる局所麻酔 |
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目的 | 虫歯治療 |
副作用・リスク | 疼痛、歯肉からの出血 |
治療期間(回数) | 1回 |
費用(税抜) | 保険診療 |
マイクロスコープ・ルーペを使用し、感染組織のみを除去
マイクロスコープやルーペを使用することで、歯科医師は術野を拡大して治療を行え、菌に侵された組織だけを的確に除去することができます。
細菌に感染した部位を視覚化する
従来、虫歯を治療するときには、細菌に感染した部位と健康な歯質の境界を歯科医師の経験的な判断で行っていました。しかし、歯科医師の経験的な判断だけでは、どうしても健康な歯質まで削ってしまうリスクがあります。
当院では、カリエスチェッカーと呼ばれる、細菌に感染している部位のみ染色する専用の薬を使用し、健康な歯質を削ってしまうことを防止しています。
精密根管治療
根管治療とは歯の根にある神経の管に侵入した細菌を清掃し、その後の細菌の侵入を防ぐため、歯根の管を封鎖するまでの一連の治療のことを言います。
根管は非常に小さく、肉眼ではほとんど見えない場所に存在するため、歯科医師の多くは経験や感覚を頼りに手探りで治療を行っています。そのため、器具による根管の破損や細菌の取り残しによって根尖病巣ができてしまうといった事態が数多く発生しています。
マイクロスコープ(顕微鏡)を用いることで、根管の内部を非常にはっきり見ることができるため、治療中のエラーが起きにくく、成功率アップにつながります。