かいり歯科クリニックでは、できる限り低侵襲で歯や体への影響が少ない治療を心がけています。
歯を削ったり、抜いたりすることは、可能な限り最小限に抑え、デジタルレントゲンやレーザーなど、体に影響の少ない医療機器を取り入れています。
そして、院内感染を防止するために、滅菌・消毒を徹底し、患者様の体に優しい治療を行える環境整備に全力で取り組んでいます。
MI治療(ミニマルインターベンション)
MIとは、「ミニマルインターベンション(Minimal Intervention)」の略で、歯の治療において歯の神経や歯質への侵襲を最小限に抑えるという考え方です。
できるだけ神経や歯質を残すことで、歯の寿命を長くすることができます。
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- 術前
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- 術後
治療内容 | 左上34のコンポジットレジン修復、歯科用キシロカインカートリッジ1.8mlによる局所麻酔 |
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目的 | 虫歯治療 |
副作用・リスク | 疼痛、歯肉からの出血 |
治療期間(回数) | 1回 |
費用(税抜) | 保険診療 |
細菌に感染した部位を視覚化する
従来、虫歯を治療するときには、細菌に感染した部位と健康な歯質の境界を歯科医師の経験的な判断で行っていました。しかし、歯科医師の経験的な判断だけでは、どうしても健康な歯質まで削ってしまうリスクがあります。 当院では、カリエスチェッカーと呼ばれる、細菌に感染している部位のみ染色する専用の薬を使用し、健康な歯質を削ってしまうことを防止しています。
マイクロルーペを使用し、感染組織のみを除去
マイクロルーペとは、歯科治療用の拡大鏡のこと。このマイクロルーペを使用することで、歯科医師は術野を拡大して治療を行え、菌に侵された組織だけを的確に除去することができます。
体に優しい医療機器
医療用レーザー
レーザーは、歯肉の切開や止血などに使用することができます。レーザーには殺菌・消毒・止血・鎮痛・消炎などの効果があるため、痛みを抑え、治癒を早めることが可能です。
当院では、歯肉や粘膜の切開や止血以外にも、初期虫歯の治療、歯肉炎・歯周炎の治療、歯ぐきのメラニン色素の除去、口内炎、顎関節の痛みの除去等に使用しています。
デジタルレントゲン
当院では人体への影響が少ないデジタルレントゲンを導入しています。当院が導入しているデジタルレントゲンは、業界最小の被曝線量(フィルムタイプの約10分の1以下)ながらも、鮮明な診断画像を撮影します。
また、デジタルレントゲンは現像する必要がないため、撮影後すぐに診療チェア付属のモニターで確認することができます。
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- 従来の円形型コーン
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- GreenGuard
さらに、当院では、被曝線量を60%以上も低減するGreenGuardを導入しています。GreenGuardは、位置決めの失敗による撮り直しを防ぎ、コーンの形状をフィルムと同じ四角形にし、照射範囲を絞ることで、余分なX線を大幅にカットします。
院内衛生管理を徹底する・・・
かいり歯科クリニックでは、患者様を感染から守るためにも、さまざまな対応を行っています。コップやエプロンなどは可能な限りディスポーサブル(使い捨て)を採用し、患者様ごとに新しいものをご用意しています。
医療器具に関しては、徹底した消毒、滅菌を行い、使用する直前までパックで密封しておく衛生管理を行っています。
また、ハンドピース(歯を削る切削機器)に関しては、十分な数を用意し、患者様ごとに交換し、その都度、オイルによる洗浄と滅菌を行っています。
手間とコストがかかるため、一般的に患者様ごとには行われていないハンドピースの注油・滅菌ですが、当院では患者様が安心して治療を受けられるようハンドピースの衛生管理も徹底しています。
世界規格最上位クラスB滅菌器
当院では、滅菌器(オートクレーブ)に関しては、ヨーロッパ規格の最高滅菌レベルのクラスB滅菌器とハンドピース専用クラスS滅菌器を導入しています。
ヨーロッパでは、クラスB滅菌器を導入している歯科医療機関は約80%以上、地域によっては義務化されていることもあります。しかし、現状の日本ではわずか2%程度しか普及していません。
日本の歯科医院ではクラスNレベルでの滅菌しか行われていないことがほとんどですが、真空状態を作り出せるクラスS以上の滅菌器でなければ、ハンドピース(歯を削る切削機器)の空洞部分までを完璧に滅菌することができません。
歯科治療では、抜歯やインプラント手術だけでなく、通常の治療でも出血を伴うことがあります。治療器具の滅菌が十分でなければ、前の患者様に用いた器具を介して、肝炎やHIVなどに感染する可能性を否定することはできません。
日本の歯科医療の現場では、クラスN滅菌器が1台のみしか設置されていないことがほとんどですが、これではハンドピース等を患者様ごとに滅菌することは難しく、仮に滅菌器にかけれたとしても器具の内部までを十分に滅菌することはできません。
当院では患者様に安心・安全な治療を受けていただくために、クラスB滅菌器、ハンドピース専用クラスS滅菌器、クラスN滅菌器2台の計4台の滅菌器を設置し、院内感染対策・衛生管理を徹底しています。
専属のクリーンスタッフが4名在籍しており、衛生管理に関して万全の体制を整えております。
ハンドピース専用滅菌器
切削機器洗浄・注油器
滅菌したハンドピース
さらに、歯の治療を行うとき、患者様のお口の周りには、削った歯や材料、唾液や血液などが飛散します。患者様ができるだけ吸い込まないように、これらを吸引・除去し、衛生的な「空気」を維持するための口腔外バキュームという装置も導入しています。
また、総合病院や大学病院などで採用されている医療機関用空気清浄装置エアロシステムを設置。これは、空気中のウイルス、細菌、花粉、PM2.5等を素早く除去することができる装置です。
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- 口腔外バキューム
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- 空気洗浄装置
そして、当院は、「歯科外来環境体制」という、院内感染予防、滅菌システム、救急対応に関する厚労省施設基準の取得医療機関となっています。(外来環 第276号)