【セミナー】一般臨床医のための矯正アドバンスセミナー
2025.01.12
かいり歯科クリニックの院長の戸田です。
週末は矯正治療の勉強のため、3年程前に一年に渡り受講した『一般臨床医のための矯正レギュラーコース』の続編となる全4回からなるアドバンスコースの第一回目を受講するため大阪に行って参りました。
今回のセミナーの趣旨でもある、私たち一般歯科医の立場からみる矯正治療に関して少し書かせていただきます。
矯正治療の【目的】とは
一般的には、
歯並びの審美面の改善のための矯正治療
のイメージがあると思います。
勿論、それもしっかりとした【目的】ですが、
・歯並びが原因で向かい合わせの歯が壊れてしまった
・歯周病により病的に歯が移動してしまった
・虫歯により歯の形が変わり噛み合わせ(咬合)が乱れてしまった
・虫歯などで歯を失ったことで、歯が移動して咬合が乱れてしまった
・歯を失った後、ブリッジや入れ歯の土台の歯の位置が悪く適切なブリッジや入れ歯が作れない
・インプラント治療のために全体の咬合を見直さなければならない
などなど
様々な問題に歯並びが直接的または間接的に関与してしていることがあります。
咬合とは歯の位置と形
のことで、歯の形は被せ物などで変えることはできますが、歯の位置は歯並びを変化させる矯正治療なくして変えられません。
つまり、昔は健康だった歯が虫歯や歯周病でダメージを受けるときは、虫歯菌や歯周病菌などの原因菌が一番の原因ではあるのですが、
咬合も大きく関与していることが多いのが現状です。
つまり、矯正専門医ではない、病気を治すことを大義とする私たち一般歯科医師も、
僭越ながら患者様を『治療から予防のステージ』に引き上げさせて頂くためには、
病気のリスク要因となっている咬合を変化させる矯正治療の選択なくして、治療後の良好な予後が得られないということです。
今回の受講を通じて、
成人に関しては咬合から治療計画を立てる重要性をより強く認識すると共に、
幼少期から虫歯や歯肉炎だけでなく矯正治療にならないようにするための原因へのアプローチが重要であることを再認識できました。
今後も基本を大切にしながら、小さなお子様から幅広い年代に合わせた患者様にとって安心・安全な予防医療の提案ができるようにスタッフ一同努力研鑽して参ります。
お口のことでお困りの方はお気軽にご相談ください。