子どもの歯並び予防の考え方⑹〜乳幼児からの受け口(反対咬合)の予防〜
2016.06.20
こんにちは。かいり歯科クリニックの院長の戸田です。
今回は【反対咬合】、俗にいう【受け口】のについて書かせて頂きます。
お子様の歯並びで【受け口】についてご心配されてる親御さんのお役に立てれば幸いです。
そもそも【反対咬合】とは?
正常の噛み合わせでは、上の前歯は下の前歯より前方に位置します。
反対咬合とはその前後関係が逆になった状態で、
下の前歯が上の前歯より前後に出ている状態をいいます。
具体的には、下の前歯が3本以上、上の前歯より前に出て入れば、【反対咬合】という診断になります。
では、
「なぜ反対咬合(受け口)になったのか?」
「遺伝でしょうか?」
歯並びの不正にも必ず原因がある
という事は何度かブログ内でも記載しています。
遺伝的要素は全くないとは言いませんが、
少なくとも乳幼児期における【反対咬合】は悪習癖などの後天的な影響が大きく、なんらかの原因があると考えております。
反対咬合には3つのタイプあります。
①機能性反対咬合
②歯性反対咬合
③骨格性反対咬合
①→②→③に育成につれて重傷度が増していきます。
しかしながら、乳幼児期の反対咬合はほとんどのケースで①にあたります。
、、難しい話になってしまいましたね。。
①はどんな状況かというと、
正常な噛み合わせの方でも、下あごを上あごより前方に突き出す事はできませんか?
普段は反対咬合でないお子様も、泣くときに下あごが前にでませんか?
要するに
タレントの志村けんの『あいーん』(笑)
です。
乳幼児期の反対咬合はこの『あいーん』に近い状態で、上の前歯に下の前歯が引っかかっている状態といえます。
つまり
下あごを前方に突き出してしまう、その原因が分かれば、それを改善する事で反対咬合は簡単に正常咬合に戻ります。
早い子だと数ヶ月で戻ります。
乳幼児期の反対咬合を放置すると、前歯を使った食育ができないので、あごを正しく育成する事が出来きません。
その結果、6歳頃に前歯が乳歯から永久歯に萌え変わり始めても、成長不足のあごに合わせて反対咬合になります。
それが②の状態です。
そして第二次成長期に③となっていく可能性が上がります。③の状態になると顎の手術になる事もあります。
反対咬合に関しても、時期がとても重要です。
親御さんからお子様のお口をみて「おかしいな?」と思ったら様子をみてはいけません。
風邪→肺炎→入院
になる前に、
歯並びに関しても乳幼児期の早期の段階で、原因を除去し、正しい成長過程に誘導してあげる必要があると思います。
かいり歯科クリニックは
虫歯や歯周病だけでなく、お子様の歯並びの予防にも積極的に取り組んでいます。
お子様のお口で疑問に感じる事がございましたら、なるべく早い段階でご相談下さい。
微力ながらお役に立てれば幸いです。