子どもの歯並び予防の考え方(14)~歯並びの成り立ち(バクシネーターメカニズム)〜
2024.06.01
かいり歯科クリニックの戸田です。
今回は、子どもの歯並び相談の際に保護者の方の疑問である
『歯はなぜその位置にあるの?』
に関して簡単にご説明させて頂きます。
上記の図をご参照下さい。歯のアーチ(歯列)は
A: 顎の筋肉(オトガイ筋)やお口の周りの筋肉(口輪筋)とホッペタの筋肉(頬筋)による外から内への圧力
B :舌の筋肉による内側から外側へ圧力
が、常にかかってます。つまり
A :口唇と頬による内側への圧力 VS B: 舌による外側への圧力
このようにして歯列は、両方向から圧力を受けることによって、安定が保たれています。
そしてこの圧力が不足したり、本来かかるところではない部位に圧がかかったりすると顎の正しい成長が阻害されたり、歯並びの乱れへと繋がっていきます。
このような歯並びと筋力の関係を専門用語で「バクシネーターメカニズム」と呼びます。
上記症例は、虫歯や歯肉炎予防で通院中のお子様に、バクシネーターメカニズムに基づいた食育とトレーニングをした結果の変化です。乳歯の歯の隙間ができて、永久歯がは萌えるスペースができ、下顎も下がっているところから前方に誘導されいることが分かります。
6歳までにお顔の骨の成長の80%が成長します。
虫歯や歯肉炎だけでなく、歯並びに関しても
①早期に問題を見つけ
②早期に『なぜ?』を親御さんと共に考えて
③早期に私たちと一緒に問題を解決する
ことで、歯並びの予防につながります。
お子様のお口に関することで少しでも気になることがございましたらお気軽にご相談下さい。