子どもの歯並び予防の考え方⑺〜かかりつけ医での歯並び予防①〜
2016.08.27
ご無沙汰しております。かいり歯科クリニックの院長の戸田です。
今回は当院にて取り組んでいる
『歯列育矯正である床矯正』=『歯並びの予防』について書かせて頂きます。
一般的に 『矯正治療』(略:一般矯正) と聞くと
・悪くなった歯並びを治す
・お口に金属のワイヤーなどの外せない装置を長期間入れる ⇨ 見た目が気になる
・歯を抜かなければいけない
・保険が適用されず、費用が高い(全国平均60万〜80万)
など ネガティブな印象をもたれている方が多いのではないでしょうか。
実際のところ、
子どもの歯並びにおけるアンケート結果においては 10数年前ですら(平成14年7月)
6割の親御さんが子供の歯並びを気にしているにも関わらず、実際の歯並びの矯正を受けている子どもは7%に満たない という結果でした。
また
矯正治療が必要な患者さんの90%が矯正治療を受けていないのが現状です。
ここで、特に子どもの歯並びに関して考えなければいけない重要な事があります。
それは
歯並びが悪くなった(結果) ⇨ 矯正治療をする(治療)
という考え方ではなく、
なぜ歯並びが悪くなったのか?(原因)
という事を早い段階から考えることです。
ここからアプローチするのが 『歯列育矯正である床矯正治療』と 『一般矯正』 の大きな違いです。
つまり問題がなければ、歯は正しい位置に並ぶはずです。
問題とは 大きく分けて次の2点です。
① 顎の発育不足 (家庭内における食生活)
② 歯が正しい位置に維持できなかった外力の存在 (指しゃぶり、口ポカン、ねこ背や態壁など)
『床矯正治療』とは、
子どもの歯並びが悪くなる問題を早期発見(原因発見)
⇨ 問題を親御さんに早期に提起し解決(原因解決)
⇨ 状態に応じて床装置を使用し、歯並びの問題が軽度のうちにアプローチ (加療)
という考え方です。
床装置にどうしても装置代としての費用がかかるので、床装置を使用する事が床矯正治療のすべてと思われがちですが、
費用のかからない歯並びの不正の原因に関して、親御さんと一緒に考えてアプローチする事が、真の床矯正治療であり
床矯正治療はまさしく歯並びの予防治療 と考えています。
当院では今後とも、地域のかかりつけ医として、虫歯は歯周病は然り、子どもの歯並びの予防にも積極的に取り組んで参りますますので、気になる方は早い段階でお気軽にご相談下さい。