2024年6月17日 保育園検診 〜園児のお口の状態から診えてきた歯並びの未来〜
2024.06.18
かいり歯科クリニックの院長の戸田です。
本日6月17日(月)に当院の松上佳亮先生と奥祐輝先生と共に近隣のはまかぜ保育園、ポピンズナーサリースクール千葉みなと、ポピンズナーサリースクール千葉公園の3カ所で合計150名くらいの園児の検診をさせて頂きました。
保育業務で忙しい中、保育士の先生方には園児の誘導や検診の記録を取って頂いたり、多分なご協力をして頂きこの場をお借りして感謝申し上げます。
また検診の結果、ほとんどの園児に大きな虫歯を認めず、口腔ケアもきちんと行き届いている印象を受けました。
これもひとえに、保育園の先生方含め親御さんの、多忙な日々の中でのきちんとした口腔ケアのサポートのおかげであり、地域のかかりつけ医として誇らしく、大変嬉しく思いました。
この場をお借りして併せて感謝申し上げます。
しかし、その一方で大半のお子様のお口に、
歯列不正(歯並びの凸凹・出っ歯・受け口etc)や呼吸機能の悪化の原因となる『低位舌』を認めました。
ちょうど5〜6歳ぐらいの就学前後の時期から、下の前歯の乳歯が永久歯に生え変わります。多くの親御さんはその時期に初めて、乳歯の頃は想像していなかったような歯並びの凸凹や出っ歯などの『歯列不正』に気付くことが多いです。
実はこの『歯列不正』は幼少期からの『低位舌』が大きな原因の一つになっていることが多いのです。
お口の二大疾患である虫歯や歯周病(歯肉炎を含む)が細菌感染が原因であるように、『歯列不正』にも原因があることがほとんどです。
つまり、親御さんがお子様の虫歯や歯肉炎を予防できていらっしゃるように、
歯並びも原因もなるべく早期に把握してきちんと対処することで予防ができる可能性が高いということです。
ウイルス感染による風邪 →重篤化して 肺炎 → 入院
と風邪も放置すると、「 たかが“風邪”がされど“風邪” 」と言われる様に
歯並びの原因(低位舌など) → 歯列不正(歯並びの凸凹・出っ歯・受け口・開咬) → 小児矯正治療 → 抜歯含めた審美矯正治療
といったように、お子様の歯並びも放置することで重篤化するという点では似ております。
ただ、ご安心して頂きたいのは、
就学前の年少・年中・年長さんの子供たちの『歯列不正』のステージは、風邪で例えるならば、まだ “風邪” の状態です。
令和6年度の国の歯科診療報酬改定におきましても、小児の口腔機能の低下に対して保険診療での検査や指導が推進されております。
当院では『正しい診査・診断』に基づく『わかりやすい説明』を大切にし、安心・安全・最良の医療提供することを前提として、
下記の診療ビジョンを掲げて、当院を頼って頂く患者様に対して虫歯は歯周病は然り、子どもの歯並びに関しても積極的に原因療法からの予防に取り組んでおります。
当院の診療のビジョン
〜歯周病〜
日本歯周病学会の指針に基づく『治療ステージ』から『予防(メインテナンス)ステージ』への移行
〜虫歯〜
加齢に伴い増加する虫歯に対して『なぜ?』(原因)からアプローチする予防
〜子どもの歯並び予防〜
小児の口腔機能低下(口腔機能発達不全)に伴う『なぜ?』(原因)からアプローチする歯並び予防とお口の健康維持
ご自身のことでも、お子様を含めた大切なご家族のことでも、気になる方はなるべく早い段階でご相談頂ければ幸いです。
☆『低位舌』について詳しくお知りになりたい方はこちらから↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
子どもの歯並び予防の考え方(10)~『低位舌』(沈下舌)とは~