【重要なお知らせ】花粉症舌下免疫療法薬を処方されている患者様へ
2023.04.05
近年、花粉症などの治療に、舌下免疫療法(薬剤名:シダキュア)を使用される方が増えています。また、ダニアレルギーの治療には、ミティキュアという薬剤もあります。
これらの薬剤を用いて治療を受けられている患者様に対して、抜歯や歯周外科といった「お口の中に傷ができる処置」を行うと、重篤な副作用につながる可能性があるという事が報告されましたのでお知らせいたします。
▶舌下免疫療法とは?
アレルギーの原因物質(アレルゲン)を少しずつ舌下から体内に吸収させることで、アレルギー反応を弱めていく治療法です。薬を数年服用する必要があります。
▶どういった副作用なのか?
シダキュア・ミティキュアの添付文書には、以下のような注意書きがあります。
「抜歯後、口腔内の術後又は口腔内に傷や炎症がある場合には、口腔内の状態を十分観察し、本剤の投与可否を判断すること。口腔内の状態においては、本剤の吸収に影響を与える恐れがある。また、本剤が傷や炎症部位に刺激を与える恐れがある。」
言い換えると、お口の中に傷があると、そこから薬剤が直接吸収されてしまうため、強いアレルギー反応により腫れなどが生じる恐れがあります。
特に奥歯付近で強い腫れが生じると、呼吸を妨げるため最悪の場合は窒息につながる可能性も否定できません。
さらに子供にも処方されていることがあり、大人と比べて子供の方が大きく腫れる可能性があるため、歯が生えかわる時や乳歯の抜歯にも注意が必要です。
以上を踏まえて、これらの薬剤を使用している患者様は、歯科医師もしくはスタッフに服用されているお薬を申告していただきますようお願いいたします。