歯周病専門外来②〜歯の周りの歯肉の再生(遊離歯肉移植)〜
2024.06.07
『歯を失うとどうなるの?』
歯を失うと・・
歯の周りの顎の骨(歯槽骨)
歯の周りの歯肉(口腔上皮)
など、歯だけでなく下図の歯周組織と呼ばれる歯の周りの組織(青線の範囲)も失うことになります。
つまり歯を失ってしまったら・・
ブリッジ、入れ歯、インプラントといった人工的な歯を補う治療が必要なだけでなく、
治療後のメインテナンスがしやすい環境(歯ブラシが当てやすい環境)を作るために
失ってしまった歯の周りの骨(歯槽骨部分)や、特に歯茎(歯肉)の再生も考慮する
必要性がございます。
遊離歯肉移植術(Free Gingival Graft)
ピンクのラインから歯までの幅が歯肉の幅となります。
この症例では抜歯後にブリッジで修復する際に、失った歯肉を回復させた症例ですが、もともと狭かった歯肉の幅が抜歯前よりもさらに増えていることが分かります。
この際のポイントは歯肉移植は最終的な修復物を入れる前に処置する必要性がございます。
(移植する歯肉は口蓋と呼ばれる上の歯の内側の歯肉から採取します)
修復物の周りに歯ブラシが当てづらい
歯ブラシの際に歯茎が痛い、ヒリヒリする
食べ物がよく挟まる
などは、歯肉の幅が狭い場合や失っている可能性がございます。
当院では日本歯周病学会のガイドラインに基づいた正しい診査・診断から歯周病治療を適切に行えるように、スタッフ一同日々研鑽しております。
お困りの方はお力になれると思いますので是非お気軽にご相談下さい。